今年の4月に入社して、現在入社半年目です。入社前は、NRIのネームバリューや”エリート集団”のイメージが強く、「自分なんかが入社していいのだろうか」と不安を抱いていました。でも実際に入ってみたら、そんな気兼ねは全く必要ありませんでした。社内には周りの人間を理解しようとする意欲を持つ人が多く、「人のことを考えられる人が集まっている職場」だと感じています。「社員の言葉にはできない不便や不安をすくいあげ、改善していく」というバックオフィス業務の立ち位置もあるのかもしれませんね。仕事で大変そうな人がいると誰かが「大丈夫?」と気遣うような空気があります。ミーティングも、前の会社では、「報告を行うためのもの」というイメージだったのですが、今の会社では「ミーティングは、自分が感じたことや考えを伝えるためにあるんだ」だと気がつきました。
そして経験や専門性など、その人の「軸」を尊重する会社だということも日々、強く感じています。
もともと「作る」ことに興味があり、幸運にも新卒で、建築系の学生ならまっさきに目指すような大手建設会社に入社することができました。しかし仕事を通して気づいたのは、「建物は作ってから使われる期間のほうが圧倒的に長い」という事実でした。次第に、「作るだけで終わりではなく、使う側の世界も見てみたい」と思うようになり、大手銀行の総務部門に転職したのです。
そこでは期待どおり、全く異なる立場からさまざまな業務経験を積むことができました。特に今の仕事に役立っていると感じるのは、資料作成など、”伝える”スキルです。ゼネコンの仕事では同じ建築分野の人間ばかりと仕事をしてきたので、言葉で多くを説明しなくても通じ合っていました。しかし、異なる様々な分野の人を相手に仕事をする総務部門では、自分では話が通じたと思っても実は通じていないということが多々あったのです。その時に資料作りやコミュニケーションなど、「伝える」ためのスキルを磨いたことが、今の仕事で大きく役立っています。もし建築の仕事しか経験していなければ、今の仕事は到底できなかったでしょう。
銀行の総務部門ではそうした新たなスキルを身につけることができた実感はありましたが、一方では金融業界全体が縮小傾向にあることへの閉塞感や不安もありました。「これから成長する会社で、未来に向かって広がっていくような仕事に就きたい」という思いが次第に膨らみ、2度目のキャリアチェンジを考えていた時に転職サイトで、NRIワークプレイスサービスを知ったのです。
その時に面接をしてくださった先輩が、私と同じような思いを抱いてゼネコンから発注側に転職した経歴の方でした。私が前職で感じていた、作る側から使う側に転じた時に見えたオフィス運営の問題点が、少し話をしいただけですぐにわかってもらえたのです。そのことに大きな安心感があり、「ここなら、自分の経験や専門性が間違いなく活かせる」と確信しました。
現在携わっているのは、新規オフィス開設などに伴う運営管理業務全般です。具体的には新オフィスの物件選定に始まり、ユーザー要件や工事条件を整理してレイアウトを作成し、工事計画の立案、建築・設備・セキュリティ等の専門的視点での見積査定や発注、レイアウト変更に伴うプロジェクトの全体管理、賃貸借契約対応など…。前職でのゼネコンと金融機関の総務部門で「建物を作る側と使う側、両面に携わってきた」経験が100%活かせる仕事だと実感しています。一気通貫でひとつのものを作り上げたい人には、ぴったりの仕事ではないでしょうか。
新オフィス開設のほかにも、「現在あるものをどう使うか」「どう作り直していくか」ということを考えるのも、私たちの大きな仕事です。お金をかければできることはいくらでもありますが、当然ながら経費には限りがありますので、それを調整する経済感覚も必要です。その経済感覚も、大手銀行の総務部門で磨かれたと思います。今思えば1回目のキャリアチェンジは回り道ではなく、私にとっての大きな財産ですね。
経費を抑えることはもちろん大切ですが、それだけでは「縮小」になってしまいます。何か新しい発想が必要なのですが、ただ新しいだけでは陳腐化しやすいという面もあります。陳腐化しない、ずっと根付いて受け継がれていくような新しいやり方をこれから創っていかなければと思っています。
現在は先輩が道をつけてくれたおかげもあり、私の「軸」を尊重した仕事をさせてもらっていますが、それに甘えることなく、もっと職域を広げなければと考えています。そしていつかは自分も、後輩に「道」をつけてあげられる存在になりたいですね。
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